みなさん。ごきげんいかがでしょうか。
「酒は一滴も飲めませんが、毛穴で飲んでいる女」こと岡元タミです。
今回は、長瀧酒造のテーマパーク長瀧ブリューパークのレポートです。
長瀧酒造(ちょうりょうしゅぞう)
所在地 長瀧酒造 長瀧ブリューパーク | 〒635-0818 奈良県北葛城郡広陵町南4 〒635-0818 奈良県北葛城郡広陵町南7−1 |
アクセス | 近畿日本鉄道田原本線 箸尾駅より徒歩約8分 |
営業時間 広陵蔵・蔵の店(直営店) 長瀧ブリューパーク | 10:00〜16:00(土日祝休) 11:00〜17:00(土日祝のみ)平日芝生スペースのみ開放 |
電話番号 | 平日 0745-56-2026 (長龍酒造 直通) 土日祝 0745-43-6203 (長瀧ブリューパーク直通) |
ホームページ | http://www.choryo.jp/(長瀧酒造) http://www.choryo.jp/brewpark/(長瀧ブリューパーク) |
オンラインショップ | https://www.choryo.co.jp/ |
予約型乗合バスって何?
2022年3月に長瀧酒造のお隣に「長瀧ブリューパーク」が誕生しました。
2023年7月に長瀧ブリューパークが広陵町の「のるーと広陵元気号」の予約型乗合バスの乗降場所に追加することになりました。
予約型乗合バスって何?
聞いたことのないワードです。
調べてみると神奈川県茅ヶ崎市や岩手県花巻市でも実施している交通手段で、タクシーと乗合バスを足して2で割ったような移動手段でした。
タクシーアプリみたいに予約して、バス停からバス停まで乗せてくれるシステムのようです。詳しくは広陵町のホームページをご覧ください。このバスのページが「移住・定住」の項目にあったので、観光客というより町民サービスのために出来たようです。もし、広陵町に移住を考えている方がいらっしゃれば利用してみて普段使いできるかどうか見極めてみてはいかがでしょうか。
桜並木を眺めながら飲める
私は、箸尾駅から徒歩で向かいました。箸尾駅のある近畿日本鉄道田原本線は単線で本数が非常に少ないので、電車を利用する方は事前に調べることをお勧めします。だいたい1時間に3本なのですが、1時間に1本という時間帯もありますのでご注意を。
住宅街を歩きながら
本当にここに酒蔵あるの?
不安になりながらも南都銀行のある交差点を右折して細い道を入っていくと
このような建物が突如現れます。
私が訪問したのがゴールデンウィーク真っ只中だったので直営店はお休みでした。平日はこちらで購入できます。
私の目的はここではないので道を突き進むと真新しい建物が目に飛び込んできます。
長瀧ブリューパークです。駐車場が16台分ありますが、前の道路が軽自動車でもすれ違えないほどの幅の狭さなので運転はより慎重にお願いします。
この長瀧ブリューパーク。長瀧酒造の商品が開放的な気分で飲めてしまうテーマパークです。
入り口に上の写真の杉玉がお出迎え。建物の前にキッチンカーがあってハンバーガーやチキンを売っていました。このキッチンカー。営業日にいつでもあるわけでもないので、長瀧ブリューパークのInstagramやfacebookにイベントの詳細が記載しているのでこちらでご確認ください。キッチンカー単独のInstagramもあります。長瀧ブリューパークを飛び出して出張もしています。主に奈良・関西圏の近畿日本鉄道沿線を中心に出店していますのでお近くの際には遊びに行ってはいかがでしょうか。
お客さんは結構いましたが、混んでいるわけではありません。ちょうどいい人数。建物を前は芝生エリアで子供たちが元気よく走り回り、大人たちは風通しの良い日陰のある建物からお酒片手に子供を眺めているという構図を見てほっこりします。
上の写真のように開放感のあるくつろぎスペースです。桜並木がありますので、春は桜、夏は緑、秋は紅葉が楽しむことができます。私が訪問したのがゴールデンウィークだったので新緑が楽しめました。いわゆる「室内」は売店しかありません。夏はミストシャワー・冬はこたつ席が用意しているみたいですが、暑さ・寒さ対策は各自でご準備した方がいいです。
こちら1階の写真ですが、机と椅子が酒瓶を運ぶ箱を上手く活用しています。芝生スペースにもベンチがあります。食べ物がガッツリ系がないので、お弁当など持ち込んでレジャーシートを芝生スペースに敷いてくつろぐのもアリですね。(ホームページを見る限り持ち込み禁止をしていません。)芝生スペースでヨガなどのイベントをある時がありますので、その時は撤退をお願いしますね。
2階からの芝生スペースです。奥の木々は桜でその向こうが桜並木になっており、春になれば桜のトンネルが楽しめます。
1階の奥に売店があり、大きく2つに分かれていて、お土産屋さんブースとその場で飲食できるものを提供するタップブースに分かれています。「タップ」とはお酒が注ぎ口のことで
↑こんなの見たことありませんか?
家で注ぎたてのビールを楽しめる「ホームタップ」が誕生しているので案外身近なものかもしれませんね。長瀧ブリューパークでは10タップあって、3タップが日本酒、残り7タップがビールで毎週タップの内容が変更します。ビール飲み比べセットや日本酒を少量楽しめるコイン式専用機があります。おつまみも販売しています。基本的には長瀧酒造の作った日本酒・ビールしか提供されないのですが、期間限定で奈良県内で製造したクラフトビールを提供することがあります。素敵な出会いのあるスペースを提供してくださる長瀧酒造に感謝です。
購入したお酒
露葉風 純米吟醸 うすにごり 無濾過原酒
長瀧ブリューパーク限定のお酒です。シンプルなラベルです。
「露葉風(つゆはかぜ)」と読みます。これは奈良県で唯一栽培している酒米の名前です。あまりにも栽培が困難なことから一旦途絶えた品種ですが県内農家さんの努力で見事復活しました。「うすにごり」は簡単にいえば濁り酒よりも濁りが薄い酒のことを言います。なぜそうなるのか?新酒を搾ったあと濾過せずに瓶詰めしたからです。ですから出回る時期が決まっており、新酒を作る冬から春にかけて店頭に見かけます。
ふた穂 雄町 特別純米酒 2017年醸造 無濾過原酒
ふた穂は熟成酒の銘柄です。「雄町(おまち)」と読みます。雄町は岡山県で誕生した日本最古の酒米です。2本の穂から始まって最初の命名が「二本草」でいつしか地名の雄町と呼ばれるようになりました。雄町は、農家も杜氏も悩ませるほどの難しい酒米で、栽培時は病気になりやすく、天候にも影響しやすく「幻の酒米」と呼ばれています。米ができたとしても酒製造時には、雄町の特徴である非常に溶けやすく扱いにくい品種で見極めが難しく、「杜氏が逃げ出す」ほどの酒米です。
熟成酒とか言って売れ残っているものを「熟成酒」と言い換えて売ってるのでは?
と勘違いする方が少なからずいるかもしれないので、製造年月の写真載せておきますね。見えづらいかもしれませんが「23.04F」と記載しています。2023年4月製造ってことが分かりますね。ちなみに私が購入したのがゴールデンウィークです。私は紺ラベルを購入しましたが、オンラインショップで確認したらふた穂は白ラベルがスタンダードみたいで、もしかしたら現地(ブリューパーク・直営店)でしか購入できない商品かもしれません。
吉野杉の樽酒 生囲い
かつてお酒は、樽の中で造り、樽のまま搬送して売られていました。樽の木の香りの漂うお酒がスタンダードだったわけです。時の流れで樽から瓶詰めへと変化して、お酒に木の香りがなくなってしまいました。樽は大量生産に向かないし高価だし、樽のメンテナンスが大変だし、木がお酒をどんどん吸って飲んでもないのに容量が減ってしまう。とても効率が悪い製造方法だったわけです。
樽酒の味と香りのいい状態の時に瓶詰めして販売したら良いのでは?
長瀧酒造の創始者飯田弟一氏は考え、研究を重ねて、制作機械を考案し独自の製造方法を確立。1964年日本初の「瓶詰めの樽酒」を製造することに成功しました。長瀧酒造の歴史はここから始まったのです。樽の材料は奈良ということで「吉野杉」を採用。釘や鋲を一切使用しない長年培ったら製法で樽を造り、瓶詰めした後、味や香りが損なわないために急冷装置を使用して味や香りを封じ込めました。「生囲い」は生貯蔵酒のことで出荷前に火入れを1回しているお酒のことです。ラベルが「吉野杉の樽酒」だけの場合は、お酒が完成時と出荷前に火入れをしている通常の日本酒です。
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